船橋市 税理士の良い思いつき
中国、インド、ASEANの新興国・途上国については、○九年に成長率は鈍化するもののプラスないしゼロ成長と予測されており、一〇年には揃って再び○八年に近い高い成長率に戻ると見ている。
勿論これは○九年四月現在の予測であり、下振れリスクはあるが、インドは○九年にもかなり高い成長率を維持すると見られていること、中国は○九年に大型の財政出動を行い、国家目標として内需主導の八%成長を実現するとしていること、は注目される。
インドも中国も、国内にはインフラストラクチャーの投資機会がふんだんにある。 インドや中国に比べると、資源に頼っているロシアとブラジルは、やや成長の落ち込みが大きい。
とくにロシアは○九年に大幅なマイナス成長に陥ると予測されている。 過去三〇年間ほどの先進国と新興国・途上国の実質成長率はどうなっているだろうか。
両者の成長率は、循環的には一致しており、新興国・途上国は先進国の景気変動の影響を受け、同じような景気変動を繰り返していることが分かる。 今回も、金融危機に伴う先進国の景気後退は、新興国・途上国の景気に悪影響を与えている。
しかし、注目すべきは、先進国と新興国・途上国のトレントの乖離(デカップリング)である。 八五年から九二年までは、先進国の成長率と新興国・途上国の成長率はほぼ同水準の三%程度であったが、九三年以降両者は次第に乖離し、最近では先進国の成長率のトレントが一%であるのに対して、新興国・途上国のトレントは六%を超え、両者には五%の開きがある。
アジア通貨基金と包括的な自由貿易協定を目指せ。 これは、明らかに新興国・途上国の経済の内部に、自律的に発展するメカニズムが動き出しているからである。
現在、新興国・途上国は、米欧の投資資金の引き揚げ、新規投資の減少、国際商品市況の値下がりと資源輸出の減少などに悩まされている。 その結果、これらの国・地域が、国内産業を保護する市場閉鎖的な保護主義政策を採り始めたら大変である。
保護主義は、貿易と資本取引の双方を縮小させ、世界同時不況を益々強め、保護主義を採った国を含め、世界経済全体を一層悪化させる。 このことは、一九二九年の世界大恐慌で経験済みであり、大きな教訓として残されている。
日本の新政権は、米欧の資金引き揚げで金融が混乱し、為替相場が急落した新興国・途上国に対し、十分な資金援助をすべきである。 また日本の民間企業は、後述する世界戦略の一環として、新興国・途上国への直接投資を増やすべきである。
このため新政権は、「チェンマイーイニシアチブ(CMI)」の増額や「アジア通貨基金(AMF)」の創設をASEAN諸国などと協力して強力に推進し、アジアの通貨危機、経済危機を防ぐ先頭に立つべきである。 また、日本国内の内需喚起策である「スーパーエコ日本計画」と「安全ネット日本計画」(後述)のアジア新興国・途上国版を作り、世界最高水準のエネルギー・環境技術と高齢化の経験を踏まえ、資金援助と共にアジア諸国に提供し、アジア諸国の内需主導型成長を支援すべきである。
現在、ASEAN各国をハブとして、多角的な自由貿易協定が結ばれているが、日本は中国、韓国、ASEAN諸国と話し合い、ASEANプラスースリー(日本、中国、韓国)の包括的、地域的自由貿易協定の締結を目指すべきである。 そこに、インド、オーストラリア、ニュージーランドを加えることが出来れば、一層よい。
アメリカ大陸やEUと並んで、アジアに自由貿易圏が出来れば、今回の金融危機、世界同時不況から世界経済が立ち直る牽引力になりうる。 そのためには、日本自身が農業の市場開放に踏み切らなければならない。
価格支持ではなく、所得保証とその斬進的引き下げで、生産性の高い農業を指向すること、法人参入と農業集約化に対する規制を緩和すること、などによって、日本農業の競争力を高めることが、自由貿易にとって不可欠である。 アジアに自由貿易圏を作ることは、次に述べる日本の世界戦略と大きく係わってくる。
超低金利↓円安に頼らない戦略 日本の好条件を活かす第三のポイントは、一番大きな政策課題である。 これは今後の日本の経済針路の中核となるべき経済戦略をどう打ち立てるかに関係しているからである。
○一〜O八年のK・A・F政権の下で、日本国民の生活は、超低金利による預貯金の目減り、円安による輸入品の値上がりと海外旅行費用の上昇、○七〜○八年の生活物資の値上がりによる実質所得、実質賃金の下落、雇用不安という四重苦を味わってきた。 国民生活にとっては、低金利より高金利が有利、円安より円高が有利、インフレよりデフレが有利、雇用の不安より安定が有利である。
しかし、そうだからと言って、闇雲に金利を引き上げ、円高を進め、輸入物価を引き下げれば、名目金利の上昇と物価の下落で実質資金コストは上昇し、投資が減少して不況になり、雇用不安が発生するであろう。 国民生活重視のマクロ経済政策とは、そのような短絡的な話ではない。
超低金利を、預貯金が目減りしない正常な水準に引き上げ、名目円レートの円高(実質実効レートの安定)を許容し、国内物価が安定する、という三つの条件の下で、不況にならない日本経済をどうやって作るか、ということである。 それが生活重視のマクロ経済政策である。
新政権は、K・A・F政権のように、超低金利↓円安↓輸出促進という戦略に頼ってはならない。 この戦略は、国民生活を犠牲にし、また各種の格差を拡大することは、詳しく述べた通りである。
そこで問題は二つある。 一つは、輸出に代わって何か経済の発展を引っ張るか。
もう一つは「ものづくり立国」日本の製造業はどのような位置付けになるのか、である。 「ヘリコプター・マネー」の撒布(?)。
ここで少し脇道にそれるが、内需拡大のために、「ヘリコプター・マネー」を空からバラ撒けとか、「政府紙幣」を大量に作って財政支出を拡大しろという話が、冗談ならばともかく、時折真剣に語られることがあるので、コメントしておこう。 「ヘリコプター・マネー」は、相手かまわずマネーを渡して内需を拡大しようという話で、A自公政権が○八年度第二次補正予算で実行した「定額給付金」と似た景気刺激策である。
相手かまわずバラ撒くという点では、「ヘリコプター・マネー」の方が不公平で出鱈目ではあるが。 定額給付金に対する国民の反発にみられるように、国民にタダで金を与えれば内需が増えるだろうという発想は、極めて不健全である。
所得の差に配慮していない点で不公平であるばかりでなく、その効果を考えても、バラ撒いた金だけ需要が増える保証はどこにもない。 明日の米にも困っている貧困層は別にして、一般家庭では家計費の収入の中に小額(多くの場合一人当たり一万二〇〇〇円)の収入増加が紛れ込むだけで、その時の支出態度にはあまり影響を与えないであろう。
そのようなバラ撒きをするよりも、この大不況で職を失った多くの失業者に対する手当の増加や職業訓練の補助、出産・子育て・教育・介護の補助などのように、国民の安全・安心のために必要な分野に支出すれば、国民生活の支えとなり、確実に家計からの支出増加となる。 「政府紙幣」の発行(?)。
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両者の成長率は、循環的には一致しており、新興国・途上国は先進国の景気変動の影響を受け、同じような景気変動を繰り返していることが分かる。 今回も、金融危機に伴う先進国の景気後退は、新興国・途上国の景気に悪影響を与えている。
しかし、注目すべきは、先進国と新興国・途上国のトレントの乖離(デカップリング)である。 八五年から九二年までは、先進国の成長率と新興国・途上国の成長率はほぼ同水準の三%程度であったが、九三年以降両者は次第に乖離し、最近では先進国の成長率のトレントが一%であるのに対して、新興国・途上国のトレントは六%を超え、両者には五%の開きがある。
アジア通貨基金と包括的な自由貿易協定を目指せ。 これは、明らかに新興国・途上国の経済の内部に、自律的に発展するメカニズムが動き出しているからである。
現在、新興国・途上国は、米欧の投資資金の引き揚げ、新規投資の減少、国際商品市況の値下がりと資源輸出の減少などに悩まされている。 その結果、これらの国・地域が、国内産業を保護する市場閉鎖的な保護主義政策を採り始めたら大変である。
保護主義は、貿易と資本取引の双方を縮小させ、世界同時不況を益々強め、保護主義を採った国を含め、世界経済全体を一層悪化させる。 このことは、一九二九年の世界大恐慌で経験済みであり、大きな教訓として残されている。
日本の新政権は、米欧の資金引き揚げで金融が混乱し、為替相場が急落した新興国・途上国に対し、十分な資金援助をすべきである。 また日本の民間企業は、後述する世界戦略の一環として、新興国・途上国への直接投資を増やすべきである。
このため新政権は、「チェンマイーイニシアチブ(CMI)」の増額や「アジア通貨基金(AMF)」の創設をASEAN諸国などと協力して強力に推進し、アジアの通貨危機、経済危機を防ぐ先頭に立つべきである。 また、日本国内の内需喚起策である「スーパーエコ日本計画」と「安全ネット日本計画」(後述)のアジア新興国・途上国版を作り、世界最高水準のエネルギー・環境技術と高齢化の経験を踏まえ、資金援助と共にアジア諸国に提供し、アジア諸国の内需主導型成長を支援すべきである。
現在、ASEAN各国をハブとして、多角的な自由貿易協定が結ばれているが、日本は中国、韓国、ASEAN諸国と話し合い、ASEANプラスースリー(日本、中国、韓国)の包括的、地域的自由貿易協定の締結を目指すべきである。 そこに、インド、オーストラリア、ニュージーランドを加えることが出来れば、一層よい。
アメリカ大陸やEUと並んで、アジアに自由貿易圏が出来れば、今回の金融危機、世界同時不況から世界経済が立ち直る牽引力になりうる。 そのためには、日本自身が農業の市場開放に踏み切らなければならない。
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超低金利↓円安に頼らない戦略 日本の好条件を活かす第三のポイントは、一番大きな政策課題である。 これは今後の日本の経済針路の中核となるべき経済戦略をどう打ち立てるかに関係しているからである。
○一〜O八年のK・A・F政権の下で、日本国民の生活は、超低金利による預貯金の目減り、円安による輸入品の値上がりと海外旅行費用の上昇、○七〜○八年の生活物資の値上がりによる実質所得、実質賃金の下落、雇用不安という四重苦を味わってきた。 国民生活にとっては、低金利より高金利が有利、円安より円高が有利、インフレよりデフレが有利、雇用の不安より安定が有利である。
しかし、そうだからと言って、闇雲に金利を引き上げ、円高を進め、輸入物価を引き下げれば、名目金利の上昇と物価の下落で実質資金コストは上昇し、投資が減少して不況になり、雇用不安が発生するであろう。 国民生活重視のマクロ経済政策とは、そのような短絡的な話ではない。
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相手かまわずバラ撒くという点では、「ヘリコプター・マネー」の方が不公平で出鱈目ではあるが。 定額給付金に対する国民の反発にみられるように、国民にタダで金を与えれば内需が増えるだろうという発想は、極めて不健全である。
所得の差に配慮していない点で不公平であるばかりでなく、その効果を考えても、バラ撒いた金だけ需要が増える保証はどこにもない。 明日の米にも困っている貧困層は別にして、一般家庭では家計費の収入の中に小額(多くの場合一人当たり一万二〇〇〇円)の収入増加が紛れ込むだけで、その時の支出態度にはあまり影響を与えないであろう。
そのようなバラ撒きをするよりも、この大不況で職を失った多くの失業者に対する手当の増加や職業訓練の補助、出産・子育て・教育・介護の補助などのように、国民の安全・安心のために必要な分野に支出すれば、国民生活の支えとなり、確実に家計からの支出増加となる。 「政府紙幣」の発行(?)。
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